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楽会快酔於東京 壱

 話は昨日、5月17日の深夜から続く。

■深夜特攻■

 2時間ほど走って、豊橋あたりのサービスエリアで休憩。朝5時ごろ。久しぶりのサービスエリアでヒソカに嬉しい俺。いや、かなり好きなんですよ。あやしいみやげ物コーナーにあやしい食堂。

 そもそも今回の東京行き、サコさんの仕事に便乗してのことだったんですね。ひとつは日比谷で行われる「アフリカンフェスタ」での講演。もうひとつは、今度日本に初めて「マリ共和国駐日大使」が置かれることになり、その準備等々。聞けばクルマで行くとかで、それじゃぁ何人乗ってもカネ一緒ですよね、ということで、僕を含めて4人の学生がここぞとばかりに。みんな「アフリカンフェスタ」には参加するみたいですが、そのほかの予定は個々人バラバラでお互い感知していません。

 面白い話で、マリ大使はもう日本に来ているらしいんですが、大使館がまだない。ということで、大使以下、秘書から通訳、会計等一切合財の人間がホテル住まいだそうです。今回の東京行きで、不動産屋をまわって大使館を探すそうです。そうなんか。大使館って不動産屋で探すんか。

 サービスエリアを出発。ここいらあたりから僕も眠くなって、撃沈。思えば木曜の夜は朝までポスター作ってたんで、もう30時間ぐらい寝てないんでした。

 2時間ほど眠って目を覚ましたら、御殿場を過ぎてました。飛ばしすぎボス。

 首都高速で少し迷って、09:30頃ひとまず最初の目的地「品川パシフィックホテル」に到着。つか、都心に入った時、約1年ぶりの東京入りがなんだか嬉しくて、着いたなァという気持ちも込めて「おぉ〜!東京やぁ〜!」とツブやいたところ、「楽人くん、どこのイナカモンやねん」というするどいツッコミ。いや、そうじゃなくてですね……。

 ホテルで、時間が時間だけに、部屋はどこだとか、チェックインだけしても良いかとか、せめて荷物だけでも置かせてもらえないかとかいういささか弱気な交渉を成立させて、ひとまず解散。本日の第1目的、narco嬢とのOFF会。待ち合わせの上野駅へ急ぐ。

■怪奇100面相narco■

 このnarco嬢とは一応写真の交換なんぞもしていたんですが、送られてくるカオが全部違う人に見えるので、一体今日はどの顔で来るんやろ、とドキドキしてたんですが。

やっぱり別の顔でした。

■往復■

 都築響一『賃貸宇宙』の中で「一説に京都の高円寺とも言われる左京区一乗寺」という一節があり、前々から気になっていた高円寺。前回上京した時にも行ったんですが、生憎の雨で、夜だったこともあり、満足に歩いたり店に入ったりということができず、残念な結果に終わっていたんですね。で、彼女も高円寺は行ったことがないと言うので、とりあえず秋葉原から中央線に乗ろうかと。

気がついたら日暮里でした。

 話に夢中だった我々、何も考えずに、来た電車に乗ったらどうやら反対方向だった模様。気を取り直して秋葉原に向かい、中央線に乗車。

気がついたら浅草橋でした。

 まったく同じミスを立て続けにやってしまうとは。しかし半2連徹によるものか、初対面によるものか、ハイテンションで楽しくて仕方ない。自分に対しても、narco嬢に対してもツッコミが冴えまくり。ノンストップのムテキングです。ィヤッホー!!!

気がついたら荻窪でした。

 どうやら快速だか急行だかに乗っていて、高円寺を通過してしまった模様。気を取り直して折り返し。

気がついたら中野でした。

 またしても同じミスを繰り返す我々。「同じミスを繰り返す」というミスを繰り返しています。さすがにゲンナリ来て、もしもういっぺん同じことをやらかしたら…という不安もあり、中野〜高円寺の1駅くらい歩くかぁ、ということに。散歩もオツなもんです。

■杉並事情■

 判断は正解。普段から交通機関に乗りなれていない俺、自分の足を頼りにする方が正確です。というより、話もはずむし、こういう普段行かない土地ってのは、駅と駅の間なんて絶対触れる機会ないじゃないですか。でも、こういう所に土地臭やネタがゴロゴロころがってることが多いのです。

なんでも? で、早速。ディスカウント酒屋の看板。「酒 
なんでも酒や カクヤス」。

 「カクヤス」というあまりにストレートなネーミングに加えて、「アルコールなら何でもお任せ」と言わんばかりの「なんでも酒や」というコピー。しかし「や」がひらがななのが少々気にかかる。本来「なんでも酒屋」とすべき所じゃないのか?

 関西人の僕などは「なんでも酒(サケ)や」と、関西弁で解釈してしまう。ネットしながら酒、本読みながら酒、日記書きながら酒。思わず「俺のことかい!」と突っ込んでしまいそうな看板。

 で、高円寺着。改めて町並みを眺めてみると、一乗寺というより大阪な感じがします。梅田の裏筋はいった、立ち呑み屋が林立している界隈。その一方で、雑然とした雰囲気からグラデーションで住宅街に入っていくあたり、東南アジアの都市をも彷彿とさせます。

 立ち寄った古本屋で『かくれた次元』を発見。今読んでいる『かくれた次元』はボスからの借り物で、線とかひけないので、エイヤッと購入。ついでに対人距離のはかりかたを精神医療の分野から分析した『山アラシのジレンマ』も購入。いやいや、予想外の拾い物というのはあるもんです。無目的な時間の使い方、というものの大切さを実感しました。

 駅を中心に少し行動半径を広げ、高円寺界隈をあてもなく歩く。その目に飛び込んできたのがこのポスター。

杉並戦隊イレンジャー 杉並区が、環境保護の観点から「レジ袋税」を導入するとかしないとかでモメてたのは知ってましたが、こんなポスターで啓発をうながしていたとは。「杉並戦隊イレンジャー」。要は買い物時にポリ袋なんかもらわないで、マイバッグを持ち歩こうということなんですが、区のお役人の歴々が、真剣にこんなポスターを作っているのかと考えるとかなり滑稽な感じです。

 ちょっと気になって、今コレを書きながら調べてみると、環境関係のヒーロー、かなりいるみたいです。考えることはみな同じか。

・環境戦隊エコレンジャー(金沢工業大学マルチメディアプロジェクト)
・環境戦隊エコレンジャー(コミック)
・環境戦隊エコレンジャー(佐賀県佐賀市)
・ごみ減量マン(山形県山形市)

■腹が減ってはネタにも気づかぬ■

 そういえばホテルのロビーでおにぎりをかじっただけの僕、オナカすいています。できればせっかくの高円寺なので、ベタな定食屋にでも入りたいところですが、narco嬢は特にハラ減ってないみたいなので、それじゃぁまぁパンでも買って、公園か何か探してそこで食おうということに。

 あ、まだお昼ですよこの時点で。まだまだ午後、夜、深夜と続きます。がんばってついてきてください。

 ちょっとオシャレなパン屋でパンを買い、公園ならず神社にて昼メシ。本堂の階段の所に腰掛ける我々。…とか書くとなんか『耳をすませば』のワンシーンみたいですが、そんな色気のあるもんじゃなくて、わしわしとおかずパンをほおばる我。で、彼女の職場の話や、お互いのネタ披露、イラストやデザインなどの話で盛り上がる。いや、なんかさっきから「酒や」とか「イレンジャー」とか、街ネタばっかり紹介してますけど、移動中も結構色々喋りながら歩いてたんですよ。

■久しぶりの空気■

 一息ついて、さてどうするかということに。で、どうせ一駅だし、「オタクの殿堂」と称される中野ブロードウエイを見に行こうと。またテケテケ散歩。正直言って、こうやって歩きながらだべってんのが一番楽しかったんですが。

 中野着。チョイ長めのアーケードを通り抜け、つきあたりのエスカレーターを上っていくと「中野ブロードウエイ」。いやぁ、なんか懐かしいですね。アニメにゲームにフィギュアにデジタルグッズ。しかしアレですな、世に「オタク」と称される人々のうち、女性は概ねキレイになられたもんです。それなりにオシャレ。普通に。僕がこの世界にいた頃はそりゃぁもぉ(不許可)で。男性陣は相変わらずですな。革ベストとか、指だけないグローブとか、額にバンダナとか……。みなさんネタかと見紛うほどの「いかにも」っぷり。さして僕がオシャレなわけでもないんですけども。

 僕は主にドラゴンボールセル画とドラゴンボールフィギュアを眺めてたんですが、やっぱ鳥山系は鳥山さんが仕事してナンボの世界だと強く感じました。もはや僕の中で原体験、原風景と化しつつある『ドラゴンボール』ですが、その周辺グッズより、たとえ他作品でもやっぱ鳥山WORKが一番っす。まぁアタリマエか。

 と、ガチャガチャコーナー。『シャーマンキング』のミニフィギュア。マンキンも出世したもんです。というか武井さんが。「千手パンチ」とか言ってた頃はどないしようかとか思ってたんですけど、素直に嬉しいです。もちろんアンナちゃん狙いで200円投入。祈りを込めてレバーを回す。ガコン。

アンナ。

020518_3.jpg っっしゃぁぁぁぁぁァァァァァ!!!!!!!!!!!この度唯一にして最高の土産。

■上をゆくもの■

 ブロードウエイを出て、まだ少し時間があるということで、吉祥寺に移動。今度はさすがに電車で。ええ、乗り過ごしも乗り間違えもなく。無事に。無事に。井の頭公園をウロウロして、適当な場所に腰を下ろしてまた「画面づくり」について語りモード。久しぶりに新しくできた絵関係のトモダチ。大事にしたいもんです。

 吉祥寺駅へ戻る道、トンデモナイものを発見。キッカケはささいなこと。その前を通り過ぎた時、意味なく、偶然、そちらの方にフト顔を向けた、ただそれだけのこと。その瞬間にぼくのノーミソに電撃が。数分後ぼくが手にしていたものは、

 レッドリボン軍Tシャツ。

 人造人間17号が着ていた、アレです。ていうか、ブロードウエィよりよっぽどマニアックなんですけど。旅の土産が増えちまいました。ちなみに通販もやっているらしく、ココで買えるみたいです。

■感謝■

 新宿まで移動して、narco嬢とおわかれ。わずか6時間、されど6時間。スゲェ長く感じました。濃い一日をありがとう。また会う機会があれば、人目をはばからずに済む所でふたりでウヒヒ……合作でもしましょう♪

 そしてぼくの濃い一日はまだまだ続く。

■出世頭■

 本日のメインイベント第2弾。しゃら君との会談。18:00に新宿駅新南口。彼とは夏以来の再会です。18:00ジャストに改札奥から姿をあらわしたしゃら君、全身黒ずくめ。っていうかちょっとオシャレ系入ってます。いつの間にこんなにシティボーイに?

 「あと1本後の電車やったら、人身に巻き込まれてた」というダークな話を聞きつつ、歌舞伎町方面へ移動。このあたりではさして珍しいことではない、というようなことを噂には聞いていたが、まさかこうもアッサリと自分の身辺に忍び寄ってきているとは思ってもみなかったです。

「そりゃー、こんだけ人がおったら、1日に1人や2人ぐらい”死にたい”っちゅーやつはおるわ」

……とは、しゃら君の弁。

 ケンタッキーに腰をおちつけ、まずはお互いの近居報告。こっちはアッチexitくんをはじめとした京都メンバー代表ということで、各人の近況をまとめて喋ったんですが、しゃら君のソレは、こっちの数人分のネタを凌駕するものでした。曰く、先日行われた「新世紀東京国際アニメフェスティバル」の模様を、昨今のアニメーション事情と交えながら放送したテレビ番組に出演したとか何とか。

 またフェスティバルの会場でテレビカメラ見つけて、画面の後ろのほうでピースピース、とかやってたんちゃうん?と思いきや、東映アニメーションを代表してアニメーション製作現場におけるデジタル化の様相を紹介した、とのこと。ちゃんと「東映アニメーション 制作部 しゃらさん(ここは本名で)」と字幕も。

 いっぱしです。プロです。

 超マイペースの3浪格闘技男のN川も、この春就職して営業をやっているらしい。ついにガクセーは俺だけとなってしまい、こんなことやってていいのかと急速にダウナー。今回の上京も他人の出張に便乗してのものだし。

■接近遭遇■

 サコから連絡。ボチボチみんなで食事に行くので、いったんホテルに集合との指令。しゃら君も一緒にメシOKということで、共に品川へ。

 が、召集したサコ本人がいません。どうやら業務が長引いている模様。仕方なくロビーでさっきの話の続きを。途中exitくんに「おー、今からメシ食いに行くんやけど来ーへん?しゃら君もいるで。え?店?六本木」などという狂気じみた電話をかけて翻弄したり。

 サコ帰還。ヒトップロ浴びたい女性陣や、一服したいサコのためにいったん部屋へ。ここで2人を引き合わせて御対面。しかし、お疲れ気味のボスと、なにを喋っていいのか分からないしゃら君。気まずい沈黙。うわー、居づれぇー!!!俺が居づれぇー!!

 なんだかんだでウダウダと部屋で過ごし、食事に出たのが22:00頃。タクシーに乗り込んで一路六本木へ。なぜか六本木へ。初六本木。誰も店のアテがないのに六本木へ。

 適当に見繕ったアジアンなフードバーに入り、食事。例によって辛い系のものをハヒハヒと、滝のような汗を流しつつ貪り食う。それは良いのだけど、しゃら君、サコと喋るときは関東弁、俺と喋るときは関西弁と、見事な切り替えっぷりはどういうことなんでしょうか。いや、っていうかサコも「関西人」なのに、どうして。

■ほのかにかほるは■

 女性陣の希望で、外国人が多く集うというクラブへ。クラブというもの自体未体験ゾーンな俺ですが、しょっぱながそんなディープな所でいいのか?と、思いつつ何一つよくわかっていないので、いざなわれるままに雑居ビルの2階へ。

 やかましい。

 会話ができません。というか、みんなどこ行ったん?という混雑&盛り上がり&饗宴(狂宴)っぷり。ドア一枚はさんで別世界です。別世界というよりも異界です。魔空空間です。

 踊りといっても「オクラホマミキサー」とか「山科音頭」とかしか知らないので、とりあえずコロナを頼んで、発見したしゃら君と隅っこの方へ行き、語る…………語れません。絶叫しても、隣にいるしゃら君に声が届かないんです。幸いH”同士だったので、ライトメールで会話。隣同士で。プチプチ。

 もう一軒別のクラブにも連れていかれたんですが、そこは前払い制で、2000円払うとドリンクチケットを4枚くれました。アルコールは1杯2枚、ソフトドリンクは1杯1枚。高くないか!!??ジントニ1杯1000円ですか。

 雰囲気はまぁ、アレですな。1軒目とさして変わりはなかったです。1件目よりやや広めで、移動の自由がきいたのが救いでしたが。そうそう、ただひとつ、さっきと違うこと。

サコ「隣の席から、マリファナのにおいがする」

 そうなんですか。といっても僕にはほとんど分からなかったんですけども。いや、どうせならセメダインとかマジックインキとかガソリンの方が……。

 「酒の肴には踊りよりも語りと料理」派の俺としては、ボチボチこの喧騒が耐えがたくなってきました。無性に演歌を聴きたくてたまりません。というわけで、隣の席のしゃら君にライトメールで打診の上、クラブ脱出。

楽会快酔於東京 弐へ続く......

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