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■2003年 総括■

 今年もまた、色々あった年でした。これを書いてるのは1月の下旬なんですが、1年前、2003年の年明けは修士論文のラストスパートでヒィヒィ言ってたんですね。大学のPCルームにカンヅメになって、4回生たちと議論をしたり、出前をとったりとなかなかに「産みの苦しみと楽しみ」を共有していた頃。そんなことはもう途方もない昔のことだと思っていたんですが、まだ1年しかたっていないとは。

 そして、生活のための日雇いバイトの日々。いろんな人に出会い、いろんな世界の舞台裏を覗けた、とても貴重な日々でした。生活というものに対する、シビアな視点をいくばくか育てることもできたし、本当に勉強になった2ヶ月。とりわけ、東京で10日間、バイトをしながら遊んだ日々というのは、おそらくもう一生で二度とない経験だろうなぁと思います。しゃら君にはホント迷惑をかけてしまったのだけど。

 春には、あろうことかこの僕がサラリーマンになってしまいました。26にもなって、世の中のことなんて何も知らず、はたして本当にやっていけるのか本当に不安だったのですけど、日雇いバイトの日々で、毎日知らない人と知らない仕事をしていたおかげか、なんとかなじんできた感じです。最近ちょっとアヤシイんですけどね。

 夏、なんといってもアッチと岡山に行けたことが、最高でした。もちろん、当時わざわざ増刊号的に書いた日記の記述内容の通り、個々のイベントは楽しかったのですが、アッチ・ぼく・そして両親という、3者3様の人間が一同に会せたということがうれしかったです。つまり、3者3様の一翼を、ぼくが担えるに達したということでしょうか。ようやく、ひとりの人間として、親にも友達にも顔をあげて向き合えるということが、なによりだったのです。そして、花火を用意したり、スイカを切ったりという、遊びになると夢中になる両親を目の当たりにしたのも、なんだかやっぱり自分のルーツはここにあるのかなといった感じでした。

 さて、会社にも多少は慣れて、つきあいも(一応表面上は)うまくいっていますが、そこはやはり欲張りな僕のことですから、もうちょっと世界を広げたいなという気がしています。日雇いの日々に比べると、多少経済力も上がりました。では、そのカネで何をするのか?『全日本貧乏協議会』の川上さんではありませんけど、多少の小銭で、社会に消費される一人にはなりたくないです。かと言って、彼のように徹底した貧乏に降りてゆく勇気も、まだありません。

 安定した日々は、やはり人間をダメにするようです。あの日雇いの頃、引っ越しであろうがテレビ中継であろうが、自ら飛び込んで行かないと明日食うものがなかった、あの、一種の諦観にも似た肝っ玉の座り具合を忘れてはいけないなと、最近思えてなりません。

 東京近郊の人は、電車で1時間かけて都心に出て活動をすることが、あまり苦ではないようです。僕自身、今年は何度か東京に行ったのですが、確かに京都から大阪に出るほど負担ではないのです、なぜか。東京でできたことが、こっちでできないはずはありません。2004年は、ちょいちょい大阪に出向いたりして、物理的にも、人脈的にも自分の活動領域を広げていきたいなぁと思います。何をどこまでできるか分からないんですけども。でも、何もできなかったとしても、自分のキャパを知る程度のことはできると思うので、とにかくもう少しフットワークを軽くしてみようと、そんな風に思うのです。

 今年もまた1年、ぼくと関わってくださったすべての方に感謝します。


■2003/12/31(Wed.)■

 午前中掃除。来客でもない限り、掃除などあまりしない僕にとって、ちょっとものを片づけて掃除機を書ける程度でも、立派に大掃除なのだ。なんとトイレの拭き掃除までした。我ながら働き者だと思う。

 今日は例によって高校メンツで集まる予定だったのだけど、午後イチから年賀絵を描く関係で、合流時刻を遅くしておいたのだけど、3時間ほどで全工程終了。うわー、作業早くなったんやなぁ。こうなると僕の悪い癖が出て、なんとなくすぐ出発する気になれなくて「三国志7」をちょっと。ええ、あとで怒られました。

 ラウンド1にチャリを止めて、京劇の前で集合。同時にexitくんも登場。今年は家族でスキーのため、不参加と聞いていたのだけど、仕事の都合でスキーに行けなくなってしまい、急遽こっちに参加ということだった。うーむ、こっちとしては喜ばしいのだけど、なんとなくねぎらいの言葉をかけてみる。俺、exitくん、アッチ、N川、MSRの5人でさんざんウロウロして、鴨川三条の牛角へ。牛角初めて。会計の時に、俺が代表して払ったんですが、「楽人が出すの?」「楽人のサイフから金が出た!」とか言うなよ。

 牛角では、大蔵省I川の話に。我々の仲間なんですが、ここ数年誰も連絡がつかない状態なのだ。大学を卒業して千葉に行った、ということまでしか分からない。実家に電話しても誰も出ないということで、さすがにみな安否を気遣っておるわけですが。I川、これ呼んでたら誰のとこでもいいから連絡しなさい。

 その後カラオケに移動。exitくんが『時には昔の話を』を歌ったところ「どこにいるのか 今ではわからない」という歌詞が。これはまさしく大蔵省I川のことではないのかと大爆笑。しょせん爆笑レベルの心配なのか。

 ところで、昨夜になって急遽相方様がこっちに来るとかいう知らせをうけていたのですが、19:00の時点で「今、品川ー」とか言われて、かなり「はぁ?」な感じだったんです。まぁ、昼間はシモキタでライブだと聞いていたんですけど、ライブ終わって新幹線乗って、夕方過ぎには京都だろうと踏んでいたのですが、まだ品川とは……。でまぁ、カラオケも終えてOPALの前で相方様と合流し、exitくん家へ。

 彼の家では、サケを呑みつつ久々にトランプの「大富豪」などに興じる。というか、このメンツは高校の昼休みの「大富豪」つながりやっけ。

 今年もまた、この素敵な仲間たちとともに年をシメられたことをうれしく思います。


■2003/12/30(Tue.)■

 サコ研究室のサイト作成をひきついでくれる方と、ヤボ用で会ってきました。この方、専攻は何だかよく知らないのですが、趣味の一環で神社仏閣めぐりがお好きなようで、近所を散策しておったのですが、いやもう、こっちがハズかしくなるぐらいに詳しい方で、僕はもうひたすらオロオロしておりました。いや、だって、神社仏閣と言えば、こっちは……その……、ねぇ。

 相方様には「なにプチデートしてんだよ!」と怒られました。いや、プチデートって……。


■2003/12/29(Mon.)■

 仕事おさめの日で、大掃除なんかをしてきました。

 掃除が終わると、社員一同に会してカンビールなどがふるまわれ、仕事納めの「儀式」のようなものが行われた。その後、各部署へ「挨拶回り」というやつをした。こんなことをやる会社は初めてなのでいささか面食らったのだけど、にこやかに言葉を交わして1年を終えるのも気持ちがいいもんだ。特に、年末に業務が集中する部署の面々の、開放感あふれるカオを見ると、こっちも自然にほころんでくるからフシギ。

 帰宅したら、速攻で寝てしまった。で、会社の夢を見る。もう終わったというのに……。


■2003/12/28(Sun.)■

 のんびりタラタラと新作絵を描いておりました。こんな風に時間を使える休日はすばらしいなぁ。

 どんな絵かは、後日の公開を楽しみにしていただくとして、自分の絵の方向性というか、当分やっていきたいモノが洋々見えてきた感じです。決して売れるようなもんじゃないし、本当に独りよがりなんですけど、しばらくはこうやってチマチマと好きなものを描いていようかと思います。

 とか言って、そんなにたくさん描いてるわけでもないのにね。


■2003/12/27(Sat.)■

 昨年サコゼミでよく世話になっていた学生と呑みに行ってまいりました。いぜんより「ウマい日本酒の店を教えろ」と言われていたので、北大路の「杜氏」へ。わーなんだか久しぶりだこの店も。

 自分の研究分野をフルに生かし、某寝具メーカーに就職が決まった彼女の話は非常に興味深かったです。対人関係ネタもなかなかおもしろかった。こうやってサシで呑むというのはまさに「フタをあける」という感じがしておもしろい。「へー、あの時そんなことを考えとったんか」という感じ。終盤には、ちょっと仲良くなった店のバイトちゃんと3人でグダグダとしゃべる。

× × ×

 学生と別れて、帰りに最近できたっぽい下鴨のゲーセンに入ってみる。ドラマニ、いつのまにか9になってたのね……などと思いながらプレイしてみると、『浮舟』が入ってるじゃないですか!しかも「初心者にちょっと毛が生えた」ぐらいのレベルの俺にちょうどいい案配の譜面。

 ドラマニ久しぶりだったんだけど、またしばらく通いそう。あまり上級者が出入りしてなさそうなので、ボクみたいなものでも入りやすそうなゲーセンでした。


■2003/12/26(Fri.)■

 何の話題だったか忘れたけど、会社で「そりゃまるで、ムラ社会みたいですね」というコメントを発したところ、たちまちのうちに「庄屋様」とか「お代官様」とかいった単語が飛び交いはじめ、ボクはもう心底グッタリしてしまったのでした。えーと、「ムラ社会」って、地縁に基づいた農村共同体、いわゆるゲマインシャフトのことですよね?ボクなんかおかしいこと言ってます?

 そうして「集団論」は、一挙に「日本むかし話」へと変わっていった。会社というのはいよいよもって油断のならない場所だということを改めて痛感。


■2003/12/25(Thu.)■

 街角のイルミネーションもさることながら、最近個人でもケバい電飾をともした悪趣味な住宅が見られるようになった。つくづく恥ずかしいことだなぁと思う。この前もアサヒコムに、どっかの会社社長が5万個の電飾をともすために、生活電力を犠牲にして、ブレーカーを何度か落としてまでキンキンキラキラにしているという記事が載っていた。こうなるともはやホンモノのバカだと言うしかない。

 オッサンは「不景気の街に夢を」などとほざいているらしく、バカじゃねーのか?そんなことに夢を感じるのはお前だけだ……と思っていたら、「連日数百人が見物に訪れる。」と書いてある。もうおまえらまとめてバカだよ!!!

 電飾でハラはふくれません。


■2003/12/24(Wed.)■

 クリスマスイブですか。

 クリスマスというやつは家族と子どもたちのものらしいので、とりあえず僕には関係がない。一族人が集まる親の家では、鳥の丸焼きをしたそうだ。その頃僕はO谷大学食堂で「ディナーセット」をついばんでいた。

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ローストチキン チキン変わり焼

 おなじ鶏だろう。くやしくないぞ!あぁちっともくやしくないぜ!!


■2003/12/23(Tue.)■

 町の書道教室の窓に「自己主張」と書かれた子どもたちの作品がたくさん貼り出されている光景をみた。さながら自己主張のバーゲンセールのようだ。どいつもこいつも自己主張。ちょっと圧巻でした。そういえば僕が子どもの頃も「希望の光」とか、何かと前向きイメージなお題で書かされた記憶がある。

 しかし、現代の生活では自己主張も希望の光も無用なものである。子どもたちが余計なものに執着を示さぬよう、いらない言葉を教えるべきではない。やはり書道のお題とは言え、日常生活に立脚し、将来役に立つ格言や言い回しが用られるべきだと思う。

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 これで子どもたちの未来も万全である。


■2003/12/22(Mon.)■

 会社の同僚に、「楽人くんはグルメやなぁ」などと言われた。何を勘違いされているのだろう。炭火焼の話をしたりしたからだろうか。あんなものでグルメ呼ばわりされたら、真にうまいものを追求してらっしゃるグルメの方々が不憫である。

 僕が食ってるのは、近所のスーパーで特売の時にグラム98円とかで買ってきた鶏肉を数日冷凍庫に放り込んで解凍したものなどである。同僚様の真意は計り知れないが、おおよそ次の3つのうちのどれかだと思われる。

1)粗食を嘲笑するための皮肉
2)ウチ以上の粗食(食べていないかもしれない)
3)「グルメ」という言葉の意味を知らない

 僕がやっているのは、安い食いもんをよりウマく食うための工夫であり、演出なわけである。本当にウマいものは、こんなことをしなくてもウマいのだ。それができないから色々アタマをひねっておるんですが、とんでもない誤解をうけたものです、ええ。

 グルメは「美食家」という意味ですか?辞書引いてないんで申し訳ないんですけど、しかしまぁ僕はあまり「美」というものには興味がないんですねぇ。「フーン」ぐらいの感想しか持ち得ません。あえて言うなら「楽食家」!!!これでしょう。「楽」は「ラク」にも「たのしい」にも通じます。ラクで楽しく。メシはこうでないと。


■2003/12/21(Sun.)■

 「婚約指輪は給料の3か月分」という言い回しを耳にするけど、この場合の「給料」って、基本給のことなのか、それとも諸手当込みなのか、それともそこから税金や社会保険を引いた手取りなのか、いったいどうなんでしょう。×3となると、その差額ってけっこうな額になると思うんですけど、どうなんでしょうねぇ。

 年俸制のヒトは、いちいち計算しなけりゃいけないから大変だなぁ。日雇いのヒトはどうなんだろう。フリーランスの人は?漫画家だったら、結婚を申し込むのは連載が終わった直後あたりがベストだな。定収入ゼロだし。

 ……などと書いていたら、『NARUTO』の岸本斉史さんが結婚されたらしい。先日出た単行本に書いてあった。本文である物語中には、男性論・女性論めいたセリフがちりばめられており、丁度そのあたりの連載中に、氏の身上でいろいろと思うところがあったのだろうな、という露骨といえば露骨な巻でありました。

 そういえば知人に「Reviewのコーナーやめなよ」などと言われてしまっていたな……。どうしよう。


■2003/12/20(Sat.)■

031220.jpg 朝、なんとなく静かだなぁと思って悪い予感がしたんですよね。で、窓の外見たら真っ白なわけですよ。まいったまいった。今年は冷夏だとか暖冬だとか言われて、結局実際の季節が、暦より1ヶ月ほど遅れてきているみたいだなぁと思っていたわけです。だから、来年はもしかしたら4月に雪降ったりするかも、なんて思ってたんですが、完全にウラをかかれた気分。例年より早いとは。

 幸い、昨年までのような農道通学とは違うので、どこが道か分からないというような事態は避けられますが、その分クルマビュンビュンなので、もう会社行くのも命がけでございました。会社に着いたら、かなりの人に「自転車!?」などと聞かれたんですが、あたりまえでしょう。愛してますから。


■2003/12/19(Fri.)■

 上司に連れられて納品の手伝いに行ってきました。やはり現場というのは面白いなぁと思った。ただ単に新鮮だっただけかもしれないが。そうに違いない。そう決まった。だから僕が現場が面白いと思ったとしても、それは決して僕が営業職に向いていることを示唆するものではないということを、ここに断っておきたい。

× × ×

 父が、カメラ付きの携帯に変えたらしい。早速送ってきた1枚目は、手打ちうどんの風景だった。「全員でつくるところがとても楽しい。」と書いてある。くやしいではないか!!!こっちだってポテトチップを作ったり、炭火焼をしたりしたのに「おもろいことをするやっちゃなぁ」と一笑されて終わりだった。キー!!

 しかしよく考えたら、向こうには畑もあるし、囲炉裏も火鉢もある。親父は釣りもするし、魚もさばける。そういえば以前、にがりを買ってきて豆腐を作っていたこともあるらしい。そして今回は手打ちうどんか。おまけに親父はクルマの免許を持っている。もはや無敵ではないか。

 この上ホームページでも初めて、リードミーで上位常連なんかになられたら、僕はもうショックで立ち直れないような気がする。ホームページの作り方だけは、絶対に教えないようにしよう。


■2003/12/18(Thu.)■

 ますますやることがない。

 そのうえ、昨日俺がかき集めてきた資料にはみんな目もくれないで、ネットで画像を探している。俺の立場は、どうやら俺が思っていた以上に危険な状態にあるようだ。

 日雇いの日々のために、そろそろ体を鍛えなおしておかなければ。


■2003/12/17(Wed.)■

 いよいよ仕事がないので、上司に許可をもらって資料集めや自習のために社外を走り回っておりました。よいリフレッシュになってなおかつ仕事のうち。明日からまたがんばれそうです。

謎。 帰宅すると宅急便が。相方の母上より贈り物だそうです。なんとまぁ。しかしこれ、始めは何なのかよく分からず、最初に思ったのは「糸巻き?」でした。ええまぁ職業柄……などとちょっと気取って言ってみる。ともかく、しばしの間これらナゾの木工品を手にして、とぼけたサルのような顔で頭上にいくつもの「?」マークをうかべてしまったのであった。

ジャーン! 正解はこう。お膳だったのですね!いやビックリ。どうもありがとうございますた。


■2003/12/16(Tue.)■

 両親にに相方様のことをしゃべった。まぁ別に特に理由があって隠していたわけではなく、別段話すほどのことでもないと思っていただけなんですね。で、今日話したのも、別段意味があってそうしたわけではなく、何となく会話のノリでなんですけども、親のコメントは「フーン」でした。

 まぁねぇ、家族のようで家族でないようなところがありますから、ウチは。

× × ×

 あんまり関係ない話。

 昨年までは、「結婚とはなんだ」「男ってなんだ」「女ってなんだ」とかそういうことを、ドアを開ければ語る場があったわけです。幸せだったんだなぁと今更ながらに思う。学校というのはやはりよくよく特殊な空間なんだと痛感します。サラリーマンというのはつくづくむなしさでありがたさを買ってる気がする。

 ここで明らかになるのは、俺の「ありがたさ」の基準がカネを主軸に置かれてているということだ。うるせーよバカヤロー。まずはメシなんだよ。はい。毎日ごはんが食べられたら思想も主張も親も友人も平気で売ります。ごはんください。ついでにうまい純米酒を4合ほどと、オイルサーディンを軽く炙ったもの、さらに言わせていただけるなら、それらを酌み交わすにふさわしい気のいい仲間が数名と、会話のネタとなる書物・インターネットリソース・思想等。これらを揃えてくだされば、喜んでサラリーマンやります、ええ。フリフリ。

 ……よく考えたら、だいたい全部すでに揃ってるな。だから今、会社に勤めてるのか。


■2003/12/15(Mon.)■

 アッチは最近『三四郎』を読んでいるらしい。中国軍記物の次は純文学か。彼も手広くやっているなぁ。で、千円札をしおりにしているというのでビックリした。もちろん後で冗談だと分かり、笑って終わったわけですが、漱石を読むのにしおりが千円札という、彼の発想がスゴイなぁと思いました。なんか粋じゃないですか。彼なら千円ぐらいなら実際にやってそうで、俺も最初信じましたもん。

 それで『学問ノススメ』なんか読もうと思ったら高くつくなぁ、と2人で笑っておったわけです。

 ……という話を会社でしてみたら「学問のススメって何?」と言われて一挙に脱力したのでした。ポヘ。


■2003/12/14(Sun.)■

 メモ日記によると、

チャリのブレーキシューを買い、カナートでDVDを買う。部屋着の、一番上に着るやつがほしいのだけど、いいのがなし。ていうか高い。ドラッグユタカで色々買う。花梨(注:一乗寺の定食屋)へ初めて行ってチキンカツ定食。

 この「どうということのない感」はなんなんだろう。というわけで昨日の続きを書いてみる。

× × ×

 結婚はなぜ「めでたい」のか?

 昨日宴会中にひとりでモソモソと考え込んでいたことというのはこのことだった。昔と違って、結婚が家同士のものではなくきわめて個人的なものになった昨今(そういえば昨日の披露宴には家族親戚縁者が一人もいなかった)、婚姻は「その方が安くつくから」「その方が社会的に有利だから」といったような、きわめて戦略的判断の結果なのではないか?と思うわけです。少なくとも僕は。「車で行くか電車で行くか」と、選択基準の価値観としてはあまり変わらないような気もします。

 ……というようなことを知人に話しましたところ「お前の頭の中で“ケッコン”の歴史的背景がゴッチャになってる」と指摘されました。その人いわく、かつての結婚は、まさに家と家との結びつきであり、後継者の有無といった差し迫った状況および価値観からしても、まぁキレイに言い直すと「子孫繁栄」という目的のための一つの過程なわけですから「おめでたい」ということになるそうです。時代劇なんかの結婚シーンで「これで○○家も安泰じゃ」などと言っているのなんか典型ですね。

 ところが今の婚姻制度というのは、国家が世帯を管理するためのものなので、根本的にその思想も価値観も違うわけだそうです。そりゃそうだわな。でまぁ、そういった「国家の管理」と、「子孫繁栄」というメデタ的習慣的なものが混在しているのが現状であるト。

 しかしどうなんでしょうか。これ以上「子孫繁栄」したってロクなことにならないような気がするのは僕だけなんでしょうかね。個人的には、子どもはいずれ育ててみたいです。ひ孫を見て喜ぶ祖父母の顔も見てみたいです。でも、その考えが「子孫繁栄」と直結しているかといえば、相当にクエスチョンなわけですよ。

 このあたりで僕の思考は延々とループしております。


■2003/12/13(Sat.)■

 S.N.氏の結婚披露宴とのことで、会社はお休みをいただいておりました。しまった、昨日餃子を食えばよかった。それはさておき、披露宴。最初に日にちだけ伝えられたので、早々と有給をとったのだけど、後日正式に送られてきた案内状によると、開宴は夜であった。先に言えっちゅーねん……。

 座席は、新郎新婦との関係を基準にカテゴライズされており、「新郎の地元の友達」「新婦の職場のひとびと」というような具合であった。ただ、ぼくはS.N.氏とは非常に個人的な関係であり、現行ではどの小グループにも属せない個人参戦であったため、なんとなく「その他」的顔ぶれの集うテーブルに配された。あまりよく知らない人たちに囲まれていたため、もしかしたら新郎新婦より緊張していたかもしれません。

 しかしまぁそれも最初のうちだけで、宴も盛り上がってくると席の移動もひんぱんに起こり、主に大学関係者で埋められた会場は、さながら同窓会のようでもありました。

 終盤になるとかなり座も乱れて、色々と考えてしまうこともあり、とうとう最後まで「おめでとう」と言えずにいたのでした。いやはや申し訳ないことをした。この場を借りて言っておきます。おめでとう。

 宴のあとは、同じく個人参戦でケツの座りが悪かったという、kousuke君と我が家で呑みなおし。


■2003/12/12(Fri.)■

くつくつくつ…… 退社後の夕方、アッチと合流して、家で呑み。先日購入した飛騨こんろお披露目というわけである。彼を驚かせ&喜ばせようとして「楽しみにしとけよ!」以上のことは言っていなかったのだけど、ツマミ購入担当であった彼が仕入れてきたものは、フロッピー1枚大のホタテ貝であった。おまえ、今日が炭火焼って知ってたんちゃうんかと小一時間……。

 あとはまぁ、いつもの如くダラダラくちゃくちゃと。


■2003/12/11(Thu.)■

 一度は、「平日餃子」を敢行した僕だったけど、実はいまだに若干の抵抗がある。営業職でもないし、社外の人間と接することなんてほとんどないし、同僚たちも「ええやん、ええやん、食って来ぃな」と言ってくれるのだけどなァ。

 そんなわけで休日前は貴重な餃子デーなんだが、こんな日に限って近所のスーパーでは特売日ではないのだ。やはり休日前は餃子の需要が大幅に伸びるため、価格も据え置きなのだろうか。おまけに最近は土曜も出勤なので、餃子デーは週に一度という貴重っぷり。俺にギョーザを食わせろ!!

 今日はよほど餃子を食いたかったのか、転職までチラリと考えてしまった。いや、するわけないんですけど。そもそも転職の理由が「平日に餃子を食べたい」では「いくらなんでも」という感満点である。

 そういえば中学だか高校だかの時に、母から「今日はおまえの誕生日やな。ごちそう作ったるから、食いたいモン言え」と言われて「好きなだけ餃子を食べてみたい」と所望したことがある。母は「安ぅついた、安ぅついた」と、山盛りの餃子を買ってきた。ぼくは68個食べた。親父は、発泡酒とか、イイカゲンなパック酒とか飲んでるくせに、餃子のアチアチハフハフ度には異常にこだわる人で、どうやらウチは稀有な餃子一族みたいだ。

× × ×

 どうでもいいけど、新年明けて最初に書いた日記がこれなのか……。


■2003/12/10(Wed.)■

 昨日はどういうわけだか呑まなかったため、ノンアルコール2日目。いよいよすごい。夜はサイト関連でサコんところへ。

 相方様よりの情報で、「アンアン」の特集の話をきいたけど、どうにもバカ記事を想像してしまう。「彼氏に、しちゃイケナイこと」みたいなもんだったらしいが、そんなの個別の事象でしょ、あたりまえだけど。そんなものを読んで、思い当たるフシがあったりしたらやっぱり落ち込んだりあわてたりするんだろうか。オロカなことなのだ。人によっては、記事に載ってない「もっとやってはいけないこと」があるかもしれないのに。喧嘩は相互理解の母。もめごとを恐れてマニュアルにすがるのは腰抜けなのだ、アホ。


■2003/12/09(Tue.)■

 昨日は炭火焼にすっかり舞い上がってしまい、朝礼の話を書こうと思っていたのだけどすっかり忘れてしまっていた。

 朝礼では、顧客サービスとか、まぁそういった話が出たわけですが、商売の本質というのは金儲けですから、『全日本貧乏協議会』の川上氏もおっしゃっている通り、「いらっしゃいませー」というのは「金持ってきたか!?」ということであり、「ありがとうございましたー」というのは「また金持って来いよ」ということなんですね。

 「お客様の満足」「お客様のニーズ」とか、奇麗事をいっても要するにカネが欲しいわけですよね。高度経済成長時代の終焉を迎え、モノがある、ということではでは満足できなくなった昨今、サービスの時代だなどという向きもありますけど、サービスそのものを売っている業種ならともかくとして、物販に関しては、少なくとも僕に限って言うと「サービス」は要らないです。

 アフターケアとか、そういうソフトウエア的サービスを付加して、価格を据え置くというやりかたをよく見かけますけど、はっきり言うと、大きなお世話という感じがします。だって、アフターケアなんてまず使わないし、自分でなんとか出来るケースがほとんどだし。そう考えると、客側の自助努力が足りないんじゃないですか?という気がしますね。なぜ、それが欲しいのか?それが万一使えなくなった時どうするのか?といったような。

 どういうライフスタイルを手に入れるために、いかなる商品を購入するのか、そういった大局的なプランがないと、結局商人の言うがまま、されるがままに金銭を毟り取られていくことになると思うんです。


■2003/12/08(Mon.)■

 先週末取りおきしてもらった、飛騨こんろをゲッツ!!川端ニックで炭を、北大路ビブレで焼き網を、近所のスーパーでハマグリとシイタケと白ネギを購入。なんだか走り回って準備して、いよいよ第一回炭火焼に挑戦。

 これはハマる。

031208.jpg もう筆舌に尽くしがたい、サイコーの気分でした。ハマグリは数十分たつとパクリと口を開き、煮汁のような水分がその貝の中でクツクツいっている。そこへショーユを一滴だけたらしてやって、あとは煮詰めるだけ。鶏肉も焼いてみたのだけど、これまた、往年のキャンプ料理を髣髴とさせる味と香り。

 一応初めてなので、換気にも注意して、ちょっと寒いんですけど窓を半開にしておきました。涼やかな風が、常時天然の酔い覚ましとして機能しており、おまけに炭火がけっこうな火力を持っているので、焼いては食い、焼いては食いなのでなかなかに忙しく、ヘンに酔っ払ってしまうということもなく、実に良い2時間でした。4合すっかりあいてましたわはは。

 わずか2000円前後の初期投資で、これが半永久的に自宅で楽しめるかと思うともう、ウハウハですよ。「自分でやる!」の発想に近いものがありますね。こうやって自分でやってみると、経費や手間が見えてきます。そうすると、同じように店で飲み食いした場合の値段をつい考えてしまうんですよねぇ。ちょっと取りすぎなんじゃないですか?とさえ思ってしまう一夜でした。


■2003/12/07(Sun.)■

 本を読んだり、洗濯をしたり、それはもう実にダラダラと過ごす休日。休日の極意はダラダラと見つけたり!

× × ×

 あまりにネタがないので、去年・一昨年のこの日の日記を見返してみると、昨年は万札しかなくて自販機でタバコを買えずコンビニへ走り、一昨年はガラガラの劇場で『千と千尋の神隠し』を見ている。毎年この日はどうしようもなくダメな日らしい。2004年はどうなるのだろうか。


■2003/12/06(Sat.)■

 大学院時代の研究室仲間と呑んできた。東京で業界誌の編集者をやっているらしい。うーむ、文字通りギョーカイの人なのだ。ちょっと違うか。

 でまぁ、いろんな話をしてなかなかエキサイティングでありました。中でも我ながらハッとしたのが以下の話題。彼が、なんか仕事関係で世話になってる人が

「僕はねぇ、出会いは偶然だなんて思わないんだよ。出会いには必ず意味がある!!」

……と、おっしゃったらしい。でも、僕の考えでは、これは順序が逆なんじゃないですか?と思うわけです。

 「出会いに意味がある」のではなく「意味があるから“出会い”と呼ぶ」のではないですかね?もう少し詳しく言うと、毎日見たり聞いたりしている数多のモノ・ヒト・コトの中から、自分にとって意味があるなぁと思ったものだけに「出会い」という特別な呼び方をしているんじゃないのかと。だから、「出会い」に意味があるのは当たり前なんです。

 そう考えると、我々は日常生活の中で「会って」いるけど「出会って」いないものの、なんと多いことか、って思いませんか。「出会った」もののパーセンテージは、人生における充実度の、ひとつのパラメーターにはなり得ると思いました。

 あ、ところでその彼との議論は「ま!普通こんな風に細かく定義しませんよね!」で終わってしまいました。


■2003/12/05(Fri.)■

 町を走っていたら、以下のような看板を掲げたラーメン屋を見た。

「門外不出の屋台の味!テイクアウトあります」

 門外不出なのにテイクアウトできるというのはどういうわけか。しばし考え込んでしまったのだけど、文意を正確に読み取ると納得がいく。きっとこの店では、ドンブリ、箸、隣の席の女子大生などが「お持ち帰り」できるんだろう。そう考えるとなかなか魅力あふれる店に思えてくるではないか。

× × ×

 昼休みに、会社の近くのジモティーな商店街で、飛騨焜炉を見つけた。先日のビブレの半額以下である。あいにく持ち合わせがなかったので(半額以下なのに持ち合わせがない俺もどうかと思うが)、月曜に取りに来る旨を伝えて取り置きしてもらった。ついでに使い方のイロハなども伝授していただき、なかなかにツイているのだ。

 やはりこういう個人経営のオッチャンオバチャンと話すのはなかなか勉強になるし、買い物が楽しい。売る気があるのかないのかわからないあたりがいいんだなぁ。たまに服屋なんかにいくと、たいして年もかわらん、ヘタすっと年下じゃねぇのかよコラ、みたいなあんちゃんに平気でタメ口とか聞かれて、明らかに好みでない服を「お似合いッスよ!」などとヘコヘコされて心底ケッ飛ばしたくなるのだけど俺がおかしいんでしょうか。


■2003/12/04(Thu.)■

 ブラブラと、普段行かないサイトを眺めていると「横レス禁止」というBBSを持つサイトを見つけてビックリした。来訪者が管理人に向けて発した話題に、第3者が返信することをかたく禁じてあるのだ。だったらメールでやれよ、という気もするのだけど、いやはやまったくいろんな価値観の人がいるんだなぁ。

 ちなみにウチのBBSは横レス歓迎です。盛り上がってください。横レスはおろか通常の書き込みも僅少ではありますけど。

× × ×

 コーエーの、「大航海時代online」が製作中らしい。

 アッチとともに「三国志」以上にハマりにハマったシリーズである。「信長の野望」や「三国志」のオンライン版が出た時も「なぜ大航海を作らない!!」と2人して息巻いていただけに、この知らせにアッチが「キター!!!」と叫ぶのも無理はない。で、2人して、どんなゲームになるのかな、どんな風にプレイしようかな、とワァワァ言うておったわけですが。

おれ「しかし、俺らやったら酒場に入り浸ってそうやな」
アッチ「俺はむしろ酒場のマスターになりたい」

 我々はもしかしたら一度も海に出ることはないかもしれません。


■2003/12/03(Wed.)■

 昨日紹介したサイトを読んでいると、飛騨焜炉を買いたくなってきた。まったく単純という他ない。親の家には火鉢があり、炭火の扱い方は一通り見知っているので何とかなるだろうと思ってビブレに行ってみたところ、「うーむ」とうなってしまう微妙な価格設定。3700円。何でもそうなんだけど、僕はだいたい3000円をちょっと超えたあたりから、買うのを躊躇してしまうのだ。CDとかまさにそう。あきらかにいずれ買うであろう事が明確な品物でも、2、3度店に足を運んでようやく決断の運びになる。というわけで今日はとんぼ返りだったのでした。

× × ×

 関係ないけど、来年のNHK大河ドラマの影響で、新撰組ブームのようである。ビブレの本屋の「京都コーナー」も、ほぼ新撰組一色であった。新撰組といえば沖田総司なわけだが(そうか?)、ドラマでは七原秋也こと藤原竜也がやるということで、やはり美形イメージを採用するらしい(藤原竜也は美形でないという向きもあろうが、ウド鈴木を起用することを思えば、その意図は明白であると言えよう)。

 ところが史実での沖田は、美形でもなんでもなく「ヒラメ顔」だったというのはもはや常識。しかしそこんところの記述が文献によって曖昧でかなりイメージしづらい。「ヒラメのような顔」だったり「ヒラメの顔のよう」だったり。そこで俺なりに解釈を施してみた。

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■「ヒラメの顔のよう」な沖田 ■「ヒラメのような顔」の沖田

 分かったことは「どっちにしても尋常ではない」ということであった。こんなのが刀を持って向かってきたら、俺なんてもうションベンちびって泣きすがって命乞いをするだろう。言語が通じるのかどうかあやしいところだけど。


■2003/12/02(Tue.)■

 ステキなサイトさんを見つけた。表現が幾分ナルシシズムにすぎるきらいもあるように思えるのだけど、感性がおおむね共有できる。ナルに見えるのも、自信という裏打ちあってのことなのだろう。

 しかし、サラリーマンになって半年とちょっと。ようやく小銭がたまりだした頃にこういう文章と対決するのも勇気のいることだなぁ。

 ……などと、リンク先の説明をまったくしないというのも不親切かとは思うのですが、とにかくご覧ください。ヘタに説明してもおそらく真意は伝わらないし、そもそも中途半端に解説すると見に行っていただけなさそうなので。


■2003/12/01(Mon.)■

 とある書籍を読んでいたら、「花供僧」という文字が飛び込んできた。はなくそ。なんでも、黒豆を煮たものに、砂糖醤油をまぶした仏教系の供物でもあるお菓子らしい。それにしてもハナクソとは……。

 これを知った時、周りに数人人がいたのだけど、座は「花供僧」は、「鼻糞」の語源か?(あるいは逆か?)ということで騒然となった。しかしそれも一時のことで、結局最後まで僕一人が「ハナクソ、ハナクソ」とハシャギまくっていた。もちろん相方にもアッチにもメールをした!まるで小学生。



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